バレットジャーナル2 その効果の例
今回は、バレットジャーナルの効果に関して本の中で紹介されている一つのエピソードを簡単にまとめたいと思います。
乳児の子育てに追われていたサンディは、次のような状態でした。
睡眠不足
物事が整理できなくなる
忘れっぽくなる
そんな時、バレットジャーナルについて知った彼女は、1冊のノートと1本のペンで始めることにしました。その月のTo Doすべてを書き出すことから始め、イベント、月々の支払期日や金額、達成したい目標などを書き込みました。そこで彼女は次のことに気付きます。
不思議なことに気持ちが落ち着いてきた
ということです。ちなみに彼女はこれまでもさまざまなノート術を試したものの、なんの成果もありませんでした。数週間続けるうちに、To Doリストにチェックのしるしをつけていて、さらに次のことに気付きます。
おかしなことに、毎日のタスクの数が無限ではなく限りがあることが実感でき、やる気が出た
ということです。さらに
請求書の支払いを忘れることもなくなった
ということです。
彼女は朝起きたらすぐにスマホを手にとるのをやめ、15分間、「デイリーログ」(バレットジャーナルの用語の1つで、その日のタスクなどを書くこと)を書くことにしました。すると、
以前より1日が長く感じられるようになった
ということです。
このように、物事を整理し、落ち着いた気持ちで過ごせるようになった彼女は、数カ月後、キッチンで涙が出る経験をします。
彼女は実はずっと“皮膚むしり症”という、いつも肌(彼女の場合は指の皮)をいじって引っかく症状に苦しんでいました。痛みもひどく、レモンティーのためにレモンを絞るのも家族にお願いしなければならないほどでした。そんな彼女は、ある日、
レモンを絞っても指に痛みを感じなくなった
ということで、感激し、キッチンで涙が出てきたのです。文字を書く時間は、肌をむしらずにすみ、指の傷が癒えていたのです。その日を祝した彼女のノートのページです。
読んだときは、なかなかいい話だと思いました。
でも、著者が自分で脚色している可能性はないのかな、と失礼ながらちらっと思ったのも事実です。
その時は、数週間続けてみた私自身が上の青い文字にしたサンディの気持ちとほぼ同じ感想を抱くとは想像もしていませんでした。でも、今、私は少なくとも自分には同じようなことが生じたと実感しています。